トイレ文庫・春の巻

春の草木

 引っ越しから約1年。マンションの貸し農園にあったばあこのお花畑も、こちらの環境に落ち着いたようです(レンギョウだけは駄目でした)。資材の移動がまだあったので日陰向きらしきものは工事用トイレの裏側に植えていましたが、やっと家の北側に植え替えました。どれもばあこが詳しかった山野草ですが、残念ながら私には名前すら分からない。
 本棚から引っ張り出した『春の草木』(宇都宮貞子、新潮文庫)、『野草ハンドブック・春の花』(昭和56年、山と渓谷社)が現在トイレ文庫におさまっています(どちらも絶版らしい)。『春の草木』のほうはカラー写真がすっきりしてきれいですが、図鑑というよりは、著者が信州の山野を訪ね歩いて観察した植物エッセイ。古くからの伝承や土地の人々とのやりとりが豊富におさめられ、柳田国男かなにか民俗学の本を読んでいるような趣で面白い本です。

春の草木 (新潮文庫)

春の草木 (新潮文庫)