六ヶ所村ラプソディー

ドキュメンタリー映画六ヶ所村ラプソディー」が川内村で上映されるというので出かけてきた。こんなに近いところで見られるとは思ってもいなかった。企画してくださった皆さま、ありがとうございました。
青森県下北半島にある六ヶ所村に建設された使用済核燃料再処理工場はいよいよ今年の春か夏には本格稼働する計画だ。稼働が始まれば、普通の原発から出る放射性物質の約1年分が、再処理工場から1日で放出されるという。この村や近隣市町村に暮らす人たちの生活はいつも核とともにある。映画は核燃施設推進派に対しても、反対派に対しても声高に意見を主張しない、生活のためにこの村に暮らすことを選んだ人たちの声にじっと耳を傾けてゆく。
上映会の前に小さな子供を抱いた若いお母さん(主催者の方?)が、「六ヶ所村はここから400キロメートル離れたところにあります。六ヶ所村とここは地面がつながっています、海も、空もつながっています」とおっしゃった言葉にぐっときてしまったのだが、六ヶ所村で起こっていることは見ている「わたし」の問題ではないの?と静かに問いかけてくる。電気なしで暮らしてはいけない生活にどっぷりつかっている私も、やはり六ヶ所村につながっているのだ。そして、冒頭に登場する美しい六ヶ所村の風景―戦後、開拓農民が切り拓き、牧畜や寒冷地作物ができる土地になったという―、これは今、私が住んでいる村の話だったかもしれないのだ。
映画の中で野菜を買いにきたおばちゃんが言ってのける、「絶対事故起きるんだから人間がやってることだからね」放射能は微量だから、空中に流され、海水中で薄められるから安全なのだろうか。専門家が安全といえば安全だと素直に信じられるほど、ナイーブ(naive)ではないぞ、私たちは。
各地で自主上映の形で上映されています。スケジュールはこちらでチェック↓ 
【公式サイト】http://www.rokkasho-rhapsody.com/index
六ヶ所村ラプソディー予告編】