アメリカン・ギャングスター [DVD] DVD

アメリカン・ギャングスター [DVD]1968年、ニューヨーク。ハーレムのギャング・バンピーの運転手だったフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)は親分の死後、才覚を生かしファミリービジネスとして麻薬王国を築き上げる。ベトナム戦争当時、彼が東南アジアから直接輸入した純度の高い麻薬は「ブルーマジック」として市場に流れ、ドラッグがアメリカで大きな社会問題となっていく。一方、腐敗した警察内で正義を貫く刑事リッチー(ラッセル・クロウ)は孤立していたが麻薬捜査班のリーダーに抜擢され、麻薬王の正体を突き止めようと捜査をすすめてゆく。
私、個人的にラッセル・クロウは苦手だし、冷酷な麻薬王を演じているのにデンゼル・ワシントン=いい人というイメージがどうしても浮かんでしまい、なかなか入っていけなかったのだが、捜査班がフランクを追いつめてゆく後半、緊迫感もあり最後までひきつけられた。当時、麻薬取引に警察が深く関与していたというのは他の映画でも取り上げられていたが、その数も実態も半端ではないのには驚かされる。腐敗した警察組織という共通の敵に向かって、二人のあいだにある種の連帯感が生まれる様子が面白い。のちに弁護士となったリッチーが最初に弁護したのはフランクだったという。