ダージリン急行 [DVD]
とりとめのなさが好ましいウェス・アンダーソン監督作品。今回もテーマは家族。
父親を事故で失って以来、疎遠になっていた三兄弟が長男の提案でインドへスピリチュアル・ジャーニーに向かう。仕切り屋の長男、妊娠中の妻との離婚を考えるマイペースの次男(エイドリアン・ブロディ)、小説家で大人になりきれない三男、いがみあい、つかみあいながらの列車「ダージリン急行」の旅の本当の目的は、父親の葬儀にも出席せずインド奥地で行方不明になった母親探し。こんな兄弟を放り出して過酷なインド奥地の修道院で現地の子どもたちの教育に取り組むという母親は一体誰が?と思えば、アンジェリカ・ヒューストン様の登場、この人しかいません。
こういう登場人物とインドの組み合わせなので事件は限りなくどたばた続くのだが、旅を終える頃には三人の関係はまた違ったものとなり、新しい生活へ踏み出してゆく。いつものゆるゆるペースながら、音楽、列車内部の細部、インドの風景、オレンジ色と青の色彩など忘れられない要素もしっかりあって、私的にはオススメ。でも、なぜインドで「オー、シャンゼリゼ」なの?!
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