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『Dr.Croissant』(マガジンハウス)、『暮しの手帖第一世紀91号』ほか暮らしまわりの本、入荷しました→  田舎の小さな古本屋Livro Katsurao
暮しの手帖第一世紀91号』(1967年秋)巻頭記事では「この大きな公害」と題して水俣病ヒ素ミルク事件など7つの公害事件★をとりあげ、疑いだけでは禁止できないとしてきたこれまでの政府の対応を厳しく批判し、当時新たに疑いの出てきた加工食品の添加物を法規制するように強く要望しています。★ここでは黄変米、ヒ素ミルク、水俣病サリドマイド、人口着色料、人工甘味料、農薬を取り上げていますが、この後1968年にはカネミ油症事件、その後も薬害事件がいくつもおこりました。

この七つの事件は、起った年代や場所や原因はまちまちだが、しかしどの事件にも共通して流れているものが一つある。人間の生命を軽く考える風潮だ。政府は、この事件の随所で、疑いだけでは禁止できない、といっている。人間尊重の考えからは、ゼッタイに出てこない発言である。もしその考えがあるなら、必ず、疑いのある間は許可しない、という言葉が出てこなければならない。人間の命をまもるためには、どんな犠牲も払わねばならない、とする人間尊重の考えは、ついに日本では育たないのであろうか。
暮しの手帖第一世紀91号』「この大きな公害」15ページ

『昨今の商品偽装事件や汚染米、薬害など、人の命をないがしろにし利益だけを追求する企業や見逃している政府の姿勢は、40年あまりたっていますが残念ながら変わっていないようです。『Dr.Croissant』 はマクロビオティックの入門編ともいうべきムック。