ヤング＠ハート（DVD）

この映画を見たいと以前書いた覚えがあるのだが、いつだっけ…（後記：2月のことでした…、記憶力低下をまたも実感、やれやれ）

1980年代に誕生した平均年齢80歳のコーラスグループ、「Young@Heart」の活動を描いたドキュメンタリー映画。

お年寄りのコーラスといえば、日本でもアメリカでもどこにでもありそうだが、このグループがそこいらのご近所コーラスと違うのは歌っている曲目。ディラン、ストーンズ、ジェームス・ブラウン、コールドプレイなどのロック、ロック、ロック！ソニックユースの「スキッゾフレニア」の譜面を渡された時には騒音だと顔をしかめていたおじいちゃん、おばあちゃんたちですが、何か月か苦労し練習を重ね、舞台では自分の歌として堂々と歌ってしまうのです。

年齢が年齢ですから、皆が皆、健康に恵まれているわけではない。現に、この映画の撮影中もメイン・ボーカルを担当するはずだったおじいちゃん二人が召されてしまっても残されたメンバーは歌い続ける。歌うことは生きること、生きることは歌うことだから。最年長92歳のアイリーンは「私が死んでいなくなっても、七色の虹に腰を掛けてあななたちを見おろしているからね」と言います。映画の前半は淡々とした進行で若干眠気に誘われましたが、手ごわい曲も次第に自分の歌としていく過程が見どころ。ヨーロッパツアーもこなすという彼らのエネルギーがあふれる映画でした。