麦の穂をゆらす風(DVD)

麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション [DVD] 原題は「The wind that shakes the barley」、美しいメロディーですが、実はイギリスへの抵抗をうたったアイリッシュ・トラッド。映画を観る前に、当時のアイルランドの情勢について頭に入れておいたほうがいいかもしれません。
公式サイト内の(映画の背景)→http://www.cqn.co.jp/muginoho/before1.html
舞台は1920年代のアイルランド。長く続くイギリスの支配下アイルランドの人々は自分たちの言葉を話すことも、昔ながらのスポーツを楽しむことも許されず、貧しい生活を強いられていた。ロンドンで医者になるはずだったデミアンキリアン・マーフィー好演)だったが、出発の日、横暴なイギリス軍に抵抗を貫く鉄道関係者の姿を駅で見、抵抗運動のリーダー的存在となっていた兄に続いて運動へと足を踏み入れてゆく…。
講和条約が締結されイギリスに対する独立戦争終結するが、今度はその条約の内容をめぐってアイルランド人同士が戦う内戦に向かってゆく…、何てこった。
これまで遠い国だと思っていたしイギリスとの関係が今一つ分かっていなかったのだが、普通の人の目線から見た独立戦争当時のアイルランドの状況に目が開かれる思い。今も北アイルランドでは紛争が続いているが、問題はイギリスとアイルランドにとどまりません。占領する側とされる側、こうした対立関係は、残念ながら今も世界中にあふれかえっている…。よくわからないから、見えないからとこうした問題を頭の隅に追いやることがないように(自戒をこめて…)。オススメ!