ラースと、その彼女

ラースと、その彼女 (特別編) [DVD](ネタばれあり)主人公は内気で人付き合いの苦手な青年ラース、隣に住む兄夫婦の夕食の席に彼が連れてきたのは「リアルドール」(いわゆるアダルトグッズです)のビアンカだった。ビアンカがまるで生きているかのように話しかけるるラース、この時点である種の拒否反応を示す人もいるかもしれないが、心に傷を負ったラースが次第に自分を取り戻してゆくという至極まっとうな物語です。
舞台は教会が生活の中心となっている、米国の小さな田舎町。最初は奇異のまなざしを向け受け入れを渋る教会のメンバーに、牧師は「イエス様ならどうされるだろう?」(What would Jesus do?)と問いかける。ビアンカは病院ボランティアやアルバイトをするようになり(奇妙に聞こえますが…)町の人々に受け入れられてゆく。そして、ラースはある事件をきっかけに町中の人が自分のことを本気で心配し、愛してくれていることに気付く。人と人とのつながりへと心を開いてゆくラース、彼自身が下した決断とは…。
心を病んだ人、傷ついた人、弱さを覚える人たちを「受けいれる」とはどういうことなのか。あり得ないおとぎ話のようなこの映画にヒントがちりばめられています。オススメ!