海は絶対に壊れません!?(ミツバチの羽音と地球の回転)

一日夜に映画「ミツバチの羽音と地球の回転」を見てきました。
山口県上関町で進められている原子力発電所の建設計画。この原発は瀬戸内海の入り口にある美しい湾を埋め立てて建設されます。この原発予定地の真向かいに位置する祝島の人々は建設に30年近く反対してきました。人口500人ほどの小さな島の平均年齢は75歳以上。28年前、原発建設に反対し始めたころは50代だった方々も、もう70歳以上の方々が大半です。連日、抗議行動にでかけるおばあちゃんたちの山口弁も懐かしく、涙が出てきました。
埋め立て予定地、田ノ浦は海底から淡水が湧く多様な生物の楽園です。祝島の漁師にとっても最高の漁場ですが、中国電力の埋め立て現場責任者は、それぞれの船を結びあって抗議する祝島の人たちに向かってスピーカーで呼びかけます、「海は絶対に壊れません!」 何と傲慢な言葉かと驚きました。大量の温排水が排出されれば、内海に住む生物の生態がどうなるのか?周辺工事が始まった段階で、すでに無残な変化があらわれています。
祝島の人々の暮らしが持続可能でなければ、私たち自身もまた持続可能ではありません」と監督は訴え、持続可能な社会に向けて大きくかじを切ったスウェーデンの人々を紹介します。先日「ミレニアム」で垣間見た刑務所といい、日本とスウェーデン、どうしてこうも違うのか…?かの国にも解決すべき問題はあるのでしょうが、色々考えさせられた映画でした。
お客さんの数は十数人と少なかったのが残念。フォーラムでは確か8日までやっているはず。皆様、ぜひお出かけください。
*上映情報 http://888earth.net/trailer.html