片山健絵本原画展

午前中、停電との知らせ。PCは使えないし、本を読むにも曇り空では暗くて読めない。小野町で開催中の「片山健絵本原画展」に出かけてみました。(片山健絵本原画展は10月14日(日)まで@小野町ふるさと文化の館
片山さんの絵本といえば、『おなかのすくさんぽ』を初めて見たときの衝撃、泥遊びをしたあとのような不思議な読後感が忘れられません。
今回の展示は『きつねにょうぼう』、『こっこさんのかかし』、『もりのなか』、『タンゲくん』の4冊。片山さんの絵を最初に見たのは多分、『長靴をはいた猫』(澁澤龍彦訳)の鉛筆画の頃だろうか(あの本、どこへ行ったのだろう)。『きつねにょうぼう』は長谷川摂子さんの再話の語り口がまた良くて、山里の季節の移り変わりを彩り豊かに、荒々しく描いた片山さんの油絵と見事なコンビネーション。息子が母親の姿に驚く場面など何度も見返してしまいます。『こっこさんのかかし』の畑の四季や夏の空、『もりのおばけ』の静まり返った森の怖さ、『タンゲくん』では私の猫として大切に想う女の子の気持ちがそれぞれ伝わってきます。
平日の午前中で若いお母さん方が多かったですが、原画が見られるせっかくのチャンス。近隣の子ども達も、学校単位で見に行く企画があってもいいのではないかしらと思いました。隣接の図書館は規模はそれほど大きくはないようですが、子どもの本のコーナーや本選びにも力が注がれているようで注目です。うちから遠いのが残念。いいなあ、小野町の方々。
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きつねにょうぼう (日本傑作絵本シリーズ)

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コッコさんのかかし (日本傑作絵本シリーズ)

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