衝動買い
- 作者: 三砂ちづる
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2009/03/26
- メディア: 単行本
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私自身、娘たちの母であり、老いた母にとっては今でも(当たり前だが)娘でもある。読みながら娘たちや母との関係の折々を振り返っている。ずしりと重くしんどい部分も当然でてくるし、迂闊な母親だったが許されているだろうかと反省させられたり、そうそうとあれこれうなづいてみたり…、実に刺激的。読後、気持ちが少々軽くなったような気分。副題に「がんばり続けてなお、満たされないあなたへ」とあるけれど、がんばっているわけでもないし、満たされているしと思っている人にも読んでもらいたいな。オススメ!
著者の三砂さんの専門は母子保健、疫学。十年余り暮らしたブラジルは社会経済的には問題を抱えた国だったが、人と人との関係は成熟し生命力にあふれていたと振り返っている。なぜブラジル・サッカーが強いのか、これもタッチハンガーから分析されるんですね。前作の『オニババ化する女たち』は話題になっていたが未読、他の作品も読んでみたい。