ターキッシュ・ディライト

 最近トルコ旅行から帰った友人から、お土産の「ターキッシュ・ディライト(Turkish Delight)」をご馳走になりました。ナルニア国物語のなかで次男坊エドマンドはこのお菓子のおいしさに負け、白い魔女のとりこになってしまいます。瀬田貞二先生は岩波少年文庫のあとがきのなかで、「なじみのない品物は・・・ことさらにまったく違ったものにうつしかえた」と記され、ターキシュ・ディライトをプリンとしたと断っておられます。
 以前に読み返したときに、それでは一体どんなお菓子だろうとまきおくんとネットなどで調べたことがあり、その時の予想では「ゆべし」のようなものかな?というあたりに落ち着いたのでした。果たして、実際に食べてみると、うーん、これは、まさしく「ゆべし」。映画のなかでは、色鮮やかなターキッシュ・ディライトでしたが、友人はわざわざ無着色のものを求めたのだと強調してました。見た目も、食感も、お味も「ゆべし」、しかもピスタチオ入りだったので、「柏屋のくるみゆべし・もちずり」そのもの。
 エドモンドが自分の弱さに気づくきっかけとなったお菓子ですが、意外に渋いものだったんですね。